著者 ジャン・ブルケット 訳 浅岡夢二
ゆるしのステップより
私の心がゆるしを受け入れないとき
苛立ってヨロイを着た私の心は、これ以上傷つくまいとして、
もう二度と人など愛するものかと誓った。
癒されるためにはゆるすことが必要だといっても、
まったく受けつけない。
私の心は、冷たく私を拒絶する。
全く取りつく島がない。
冷たくなった私の心は、かじかんだ植物のよう。
私は水をやり、お日様の光に当て、優しく世話をする。
私の心は、ふくれ面をした子どものよう。
私は、その子を抱き、あやし、なぐさめてあげよう。
そして、よみがえった愛のお話をしてあげよう。
私の心は、私を信じたがっている。
でも、まだ怖がっていて、とても臆病だ。
もう一度愛したい、でもプライドがそれをゆるさない。
それから、私の心は、
自分の痛みを受け入れ、そして泣く。
さらに、屈辱感に触れてみる。
私の心は、苦しみから解放されるために、ついに自分をゆるし、そして相手をゆるす。