「怒れない人」の心理
隠された敵意は悩みとなって現れる
著者 加藤諦三
隠された敵意は悩みとなって現れる。
無意識の領域のある隠された怒りや憎しみや敵意を、
意識にのせることが苦しみを解決する第一歩である。
抑うつ状態になった時には心の借金が増えすぎたのである。
相手に認めてもらいたいから不本意ながら相手に迎合した。
批判されないために自分を裏切り続けてきた。
弱いものを足蹴にして生きて来た。
得するために親しい人を裏切った。
自分を裏切る度に心の借金は増えていく。
抑うつ状態のときには自分は今、借金の返済をしているのだと思えばいい。
ストレスで眠れない時には、心の借金だと思えばいい。
借りたのだから返せばいい。
困難は返送した幸福である。
抑うつ状態の時に自分を責めてはいけない。
原因を解明し、借金を返せば元気になる。
自分を大切にし、身近な人を大切にすれば道が開ける。
心の弱さを自覚する
心が弱くなるということは、「人が重要になりすぎる」ということである。
人に好かれることが重要ということは、受け身の姿勢を表現している。
そしてついにはすでに死んだ人の影響からも逃れることができなくなる。
すでに死んだ人を恨んでいたりする。
死んだ人への憎しみから行動を起こすこともある。
大切なことは、人にそこまで影響される自分の心の弱さを自覚することである。